Sydney, 2008年10月10日, AEST (ABN Newswire) - 世界各国の政府による国際不況の回避が失敗に終わるという投資家たちの懸念により、ウォール街の株式は昨夜の取引で大きく揺れ、今日もまた大荒れの一日になると見込まれている。

金融・エネルギー株に引き摺られ、オーストラリア株式市場は昨日、3年間での最安値で取引を終えた。今朝のS&P/オーストラリア証券取引所200銘柄の基準指数は5.5%・235.5ポイント下落の4,085.4で取引を開始した。これは2005年5月以来の最低水準である。先程は200ポイント・4.6%下落の4,120.8で取引されていた。

先物株価指数は4.2%・180ポイント下落し、4,120であった。

米国株式市場により0.6900米ドル未満へと引き摺られた安値での取引終了のあと、今日のオーストラリアドルは低めで取引を開始した。AEST7時のオーストラリアドルは、昨日の終値0.6922/27米ドルから下落し、0.6841/46米ドルで取引された。

石油需要における影響を論議するためOPEC緊急会議が来月開催されるというニュースが、国際金融危機に対する懸念によって存在感を薄められ、今日の石油価格は下落した。ニューヨークの主契約、11月納品の軽質スイート原油は2.36米ドル下落し1バレル86.59米ドルであった。

注目の経済事象と数値

Melbourne Institute による消費者インフレ期待感調査において、10月の予測平均インフレ率は前月と同じく4.4%であった。この数値は今年6月に上昇したのを最後に、前2ヶ月で低下している。

9月の季節調整済み失業率は、8月の4.1%から上昇し4.3%であった。その月に新たに創出された職はわずか2,200で、常勤としての雇用は15,400に急落したとオーストラリア統計局は木曜日に発表した。

国際通貨基金は今週、オーストラリアの成長率は2009年に2.2%へ減速する前に、2008年は2.5%となるとの見込みを発表した。これは世界の各主要経済に対して出されたものよりも堅調な見通しである。

経済専門家は、脅威となる国際不況に対し経済を強化させる目的で、オーストラリア準備銀行が現在の6.0%から2009年初旬までに5.0%を目標に急速な金利の引下げを行うものと予測している。

企業合併・買収ニュース

Royal Dutch Shell (LSE:RDSA) ( NYSE:RDS.A) のオーストラリア部門は、 Mathews Capital Partners から株式の14.9%を購入し、炭層ガス探索業者 Pure Energy Resources (ASX:PES) の企業支配権を取得した。

Adelaide Resources (ASX:AND) は、同社の前パートナーである Iluka Resources (ASX:ILU) へ南オーストラリア州 Colona 鉱物砂ジョイントベンチャーにおける49%の権利を売却することに合意し、鉱物砂業から撤退する。 Adelaide Resources は、北部準州での Rover 銅・金プロジェクトなど他のプロジェクトに注力する予定である。

新鋭石油・ガス探索業者 Molopo Australia Ltd (ASX:MPO) は、ニューサウスウェールズ州の Gloucester Basin プロジェクトにおける同社の権利をジョイントベンチャー化または完全売却することを検討している。 Molopo は、ここ数ヶ月間同プロジェクト開発の買収または支援に対し、数社が「粘り強く関心を」示していると語る。

重要企業ニュース

グローブ・コンドーム製造業者 Ansell (ASX:ANN) は、原材料コストや国際金融の混乱に関わらず、同社1株当たり収益見込みを70米セントから74米セントへ修正した。

Toll Holdings (ASX:TOL) は、同社が成長機会を追求し経済状態の減速を管理できる好位置につけていると語る。 Toll は9億5,200万豪ドルの実質逆料金に続いて、2007-08年の純損失6億9,500万豪ドルを計上した。これは主に同社の Virgin Blue 航空への投資における再構築とニュージーランドにおける鉄道・フェリー運行の売却益に起因する。

Crane Group Ltd (ASX:CRG) は今日、主要品目前の純利益が上半期で約12%の下落、通年で横ばいとなる見込みであると注意を促した。同社はまた、 Mitchell Water Australia Pty Ltd の株式をさらに20%取得することを発表した。これにより同社の Mitchell 株保有は40%へ上昇する。

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